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【9/29(土)天国と地獄のウォーターフロント JAPAN FETISH BALL 2007】
<ウォーターフロント・フェティッシュイベント>
  田町Studio Cube 326と言えば、最近様々なフェティッシュイベントの会場としてよく使われているが、少し年代をさかのぼればバブル期のウォーターフロントブームでのディスコとして使われていた場所である。当時は、学校、病院、オフィス、倉庫が立ち並ぶだけのJR田町駅芝浦口に、夕方から夜にかけて通勤通学客とは逆方向に進むボディコン姿の女性たちが目立っていたと言うが、今日ではその姿がフェティッシュなイベントスタイルに変わっていることだろう。

 その2階と4階を利用してのイベントで、ふだんは「THE GATE」  と呼ばれているが、今回はその特別編で 「JAPAN FETISH BALL (ジャパン フェティッシュ ボール)2007」と命名されていた。

 西洋諸国では、「ボール」という言葉は丸い投げるための物体という意味だけではなく、とても特別な、年に一度または一シーズンに一度だけの、大きくて素晴らしい夜のパーティという意味があるという。サンフランシスコ、モントリオール、ロンドン、ベルリンなどの都市では、「フェティッシュボール」またはグランドフェティッシュパーティが年に一度開催されている。
 高い天井と目線の高い舞台、効果的な音響設備、まさにディスコを思わせる照明等が整った会場は、2F「天国のフロア!」4F「 地獄のフロア!」に分けられていた。
 いったい参加者にとって何が天国で、何が地獄だったのか。

<和服アレンジボンデージに>
 「THE GATE」は数あるフェティッシュイベントの中でも普段着は一切入場不可で、とりわけドレスコードチェックが厳しい。だが、それだけに場内は、一歩入っるとファンタジー、SM、フェティッシュ、ゴス、コスプレ、サイバー、ボディアート、etc区分不可等様々なこだわりを持って集まるフェチファンの祭典にふさわしい雰囲気を味わうことができる。

 ボンデージS女王様、鎖に曳かれたM男、白いパニエ風ドレスの貴婦人イメージ、縞模様の囚人、水の中に浮いているような完全透明のビニールボディコン、ハロウィンが近いせいか頭から足先まで全身赤マント、かと思えば全身黒の魔法使い、白いシャツとブルマの体操着スタイル(女装)、たぶん明るい場所でみればごく普通に見えるビキニスタイルだが、恐らくライトの反射作用を意識した闇夜に白いビキニだけが浮き上がるエロティックスタイル。むろん、我が危ない医療チームも女性看護士達と共に健在である。メイドスタイルが少ないと思ったら、2Fダンスフロアで休みなく体を動かす黒白メイドスタイルをみかけた。(女装者だった)今回個人的にスタイル大賞を差し上げたいのは和服をアレンジしたようなボンデージスタイルの外人女性だ。衣装だけではなく和傘をかざすなど工夫をされているようだ。

 それに比べると居並んだ数人の男達の尻群は迫力はあるが、ただのパンツ1枚では芸がないと思う。未だ自分のフェチイメージが表現できないせいだろうが、肉体美を誇るM男か、ウォーターボーイズなどのこだわりをスタイルに現して欲しい。さすがに今回カラーセラピーとフェティッシュグッズでのショップ参加の、ゴールドフェティッシュなら私におまかせとばかりの「黄金咲ちひろ」 とまではいかないまでも、何かワンポイントの自己主張が欲しいものだ。かく云う私は、いつもの医師白衣の下に有名な五反田のランジェリー・ボンデージショップSKIN−FITで買ってきたフィッシュネットシャツ(SKIN−FITより転載)をまるで忍者の鎖帷子のように着込んだ。(本人はS趣味を秘めたドクターのつもり)ダンジョンエリア担当タイムの時は、さらに麻縄を腰に数本巻きつけた。

<うごめくダンボールと操られる白鳥>
 2F「天国のフロア!」で、なんとか音頭に乗って景気よく踊り現れたのは、男性は下半身が白いズボン下に腹巻、女性は白いドレスの集団 妄人文明(ワンニンブンメイ)(妄人文明オフィシャルサイトより転載)だった。舞台で始めたのは、ダンボール箱との合体である。上下を開いたダンボール箱を住処か、自分の衣服か、はたまた仮面ように全身でかぶっていく動作を繰り返す。見方によっては、ダンボール箱自身が生きているようにさえ思える。段ボール箱との格闘の果てに唯一人間味を見せたのが、チャイコフスキーの白鳥の湖によって踊る白いドレスの女性のダンスである。だが、これさえも背後にダンボール箱から伸びた腕に操られ空中を舞うのが何とも不気味に思えた。
 妄人(わんにん)とは、そもそもゲーム「クーロンズ・ゲート」に登場するキャラクターだそうで、「もの」に執着しすぎるあまり、その「もの」自体になってしまうという妄想があるらしい。 この集団は劇場、ライブハウスだけでなく、SMパーティーから平和団体のイベント、取り壊しになる福祉会館でのアートイベントから村の夏祭りまで出演は多岐にわたるとのことだ。また日本各地、ロシア、ドイツ、韓国での公演、インドネシアでの三都市ツアーなど活動範囲も年々広がっているらしい。さらに登戸東商店街から始まったちんどんパレードは好評を得て、多摩区民祭やスウェーデン大使館など出演依頼が数多く寄せられているそうだ。

<ダンジョンに火をつけた、「一鬼のこ」、ドボドボと容赦なく>

 服の上から縛った後、縄の端を曳くと、あっという間にスルスルと縄が解け、さらには着ている服まで一気に曳かれた縄により脱がせてしまうというのは、ハプ・バー新宿「美女と野獣」・渋谷「眠れる森の美女」のマスターで、緊縛師の「一鬼のこ」の十八番である。
 大きな高い舞台の上で、SM以外にも様々な志向を持って集まっている大勢の参加者が見守る中、これが見事に決まった。ショーツ1枚にされた女体をあらためて縛りながら、乳首を弄り回す彼のシャドウを入れた目が今日は一段と輝いているように見えた。通常ならM女の身体を数ヶ所縄で留めてからの吊りになるのだが、後小手縛りの片腕に固定された縄だけで引っ張り一気に吊り上げた。吊の三角上になった縄の交差点に火のついたロウソクを留めて責めを行い、さらには鞭でそのロウソクの火を消して見せる。乳首他数ヶ所にクリップを留め、ここで暗闇に火花を散らすスタンガンが登場。バックミュージックをものともしない「ギャー」という目のさめるようなM女の声が会場内に響いていた。やっと吊りから降ろされ、責めを終えた女体には闇に光る蛍光の破片が大粒の雪のように舞う。通常SMショーで見られるほとんどの要素を取り入れ、さらに「、緊縛師の「一鬼のこ」」オリジナルが入った演技は、SMの規定演技、フリー演技なら共に10点満点というところか。集まったマニア・ファン・初心者・興味半分のいずれにも身体がうずくような大きな感動を与えたと思う。

 そして通常のショーイベント会場なら これだけ見せられてもショーの終了後パートーナーとプレイをしたり、オナニー材料になったりするだけだろうが、ごていねいにダンジョン(=dungeon、地下牢の意味、城などの地下に造られた監獄や地下室を指し、地下に捕らわれ、拷問が行われたりする場所であることから人間の恐怖を表す隠喩としてさまざまな状況でこの言葉は使われている)エリアが「4Fの地獄のフロア」が設けられているのである。このショーの後のダンジョンエリアの使われ方を思うと、少なからず、緊縛師の「一鬼のこ」のプレイに火をつけられた方がいるのではないだろうか。

 尚、この2F天国フロアでは、その後「レディース オイル レスリング! - 賞金30,000円」が行われた。キャットファイト+予めビキニスタイルの体にローションが塗られて女体同士が組み合っていく。そしてさらにくんずほぐれつ闘っている最中にも、ドボドボとローションが容赦なく浴びせられていく。とにかく滑る、滑る、また滑る・・・。生オッパイがポロリなどは当たり前、ビキニショーツの下のガードTバックでさえ例外ではなく、思わずその中の具が見えたとか、見えないとか・・・。勝者は観客の拍手で決まった。

<ハプニング続出>
 「4Fの地獄のフロア」は、やはり舞台があり、またここでは壁を背にしてSMショップ 、フェティッシュファッションショップ、タロット占い、水タバコ、カラーセラピー等々のブースが並んでいた。
 舞台では、激しいディスコミュージックの中で、グラインダーから飛び出す火花がシャワーのように散らされたかと思うと、入り口付近では、見事なポールダンスが花開く。そして、目の瞬き以外はマネキンを思わせるようなストップモーションの見事な女体に、白い液体を塗り、針金をまきつけてオブジェ化し、さらにペイントしいていくボディアート(フェティッシュ アートby Vivienne Melon! )が行われと・・・広い室内で、常にどこかで何かしらハプニングが起こっていた。

 一方部屋の中央には、ダンジョンエリアとして、このTHE GATE系のイベントではおなじみの大型のSM責め具が中央に置かれているのである。だが、それらは使われるというより 言わばプレイ場所を暗示し、プレイ参加者がまるで舞台出演者のように注目される。TORTURE GARDEN JAPANと言えば日本では老舗のフェティッシュイベント(来年2月1日にイベント開催予定)だが、そのメンバーのナオミ、田島が当ダンジョマスターとして鞭打ちを希望するM男達への鞭打ちの見本を見せると、もはや止まらない。

 ・ショップ出展している鞭と革製品の「銀龍堂」の新しい蛇皮鞭が、拘束椅子でさらけ出されたお尻で試し打ち(gray作のこの鞭は、プロから重さも振り心地も最高と絶賛。ただし、あまりの鋭い衝撃に、打たれ経験の浅いM男は悲鳴を上げていた)
 ・グラマラスな外人M女性を、たくましい外人S男性が固定すると、刷毛で優しくなでるような素早い鞭打ちを展開
 ・外人の男女のグループが壁タイプ拘束具を使って、仲良く交代で互いをスパンキング(私のパドルを貸した:パドル例
 ・女王様の股間に装着のペニスパンドに群がる犬のような四つん這いM男達
 ・女王様に縛られたM女の股間から曳かれた縄が、四つん這いのM男の口で引っ張られ、そこを別の女王様が馬のように跨いでさらに曳かせる
 ・360度回転式拘束具で逆さになり、周りからいじられ放題のドミノマスクのM男
 ・絵本から出てきたような白いファンタジー衣装の娘が、360度回転式拘束具で逆さになり、自動強制スカート捲くり
 ・S紳士によるマッサージのような愛撫に悶えるボンデージM女を見て、たまらず仲間入りするメイドスタイルの女装者
・・・etc 


 実は私もダンジョンマスターの一人として、 ダンジョンエリアでの以下の禁止行為に目を光らせていた。
  ・吊りプレイの全て(器具やロープ等によるもの)
  ・火や蝋燭によるプレイの全て
  ・窒息プレイの全て
  ・性的行為
  ・牢獄ルームの器具の誤用、乱用
  ・TKSの安全スタッフメンバーの指示に従わないこと
  ・その他「安全、理知的、良識的」と映らない危険な行為の全て
 幸いにしてこれらの行為は行われず、それでいて盛り上がった雰囲気の交流の場として大いにダンジョンエリアは生かされていた。 

 また、エレベーターフロアがギャラリーとして会場が有効活用されたり、カメラ持ち込み・撮影全面禁止に対して撮影エリアが設けられていたりと、年に一度のBALL(ボール)と呼ばれるにふさわしい配慮とセッティングがなされていたフェティッシュイベントは、こうして朝日が昇る頃まで盛会だった。次回の開催がいつになるのか不明だがぜひこのようなイベントを継続して頂きたいと思う。
(文中敬称略) 
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