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NO.95「あらためてマゾヒズム2」
(<マゾヒズムの語源>等は、NO.94「あらためてマゾヒズム1」をご覧ください)

<SMについて>
 マゾヒストがその性的嗜好を満たそうとするとき、必ずしもパートナーとして、サディズムの人を選ぶ必要はない
 人間関係の一環としての性的な交際においては、程度にもよるが、ソフトな水準のマゾヒズム嗜好を、相手がサディスティックな行為によって満たすことはそれほど不可能なことではない。
 また、相手にサディズムの性的嗜好がある場合は、ある意味で理想的なカップルだとも言える。

 しかし、マゾヒストやサディストという単純な区分は、微妙な個々人の性的嗜好のありようを表現できないのであり、失神するまで鞭で打つ、棒で殴るなどの加虐を受けて満足するマゾヒストもいれば、それは暴行、虐待に過ぎないと感じるマゾヒストもいる。
 相手との人間関係を配慮し、互いの嗜好についてある程度の妥協が行われる場合、そして両者のあいだの行為において満足が得られているのなら「SM」という概念が成立する。

<性的嗜好の内実の質は異なる>
 サディズムにしろマゾヒズムにしろ、個人ごとで求める性的嗜好の内実の質は異なるのだという認識が重要である。
 これを無視して「サド男」や「マゾ女」など、先入観に基づく勝手な条件を相手に求めるとき、そんな好都合な条件に合う相手は極めて少ない、あるいはそもそも存在しないということを知ることになる。
 売春などで、マゾヒズム(あるいはサディズム)を売りにしている相手との行為などの場合は、相手が金銭と交換に「好都合な条件」を満たしてくれているのである。
 こういう形でも「SM」が成立する。

<サドマゾヒズム>
 マゾヒズムである人間が同時にサディズムであるケースがあり、同じことであるが逆の場合もある。
 このような場合、「サドマゾヒズム」と呼ぶ。【ライブ:サドマゾヒズムMistressRinaXX

 マゾヒズムの人間やサディズムの人間は必ずサドマゾヒズムなのかというと、一概には言えない。
 「サディズムとマゾヒズムは表裏一体である」という主張があるが、一般的にはそうとはいえず、俗説と言うべきである。
 なお、このような俗説が信じられている要因として、「サディズム」の語源となったマルキ・ド・サドと「マゾヒズム」の語源となったザッヘル・マゾッホが両者共にサドマゾヒズム(サドは元来マゾヒズム的な嗜好を持っており、マゾッホは結婚した際、SMプレイで妻にM役を命じた)であったとことが理由だろうと考えられる。

<快楽>
 縄で吊るされる、鞭で打たれる、といったハードなSM行為はかなりの疲労と興奮をもたらす。
 そのため脳内麻薬物質の分泌が盛んになり、いわゆる「ハイ」な状態が起こる。
 これが、マゾヒストの快感の源だとする説がある。
 他方、行為がなくとも、状況を想像するだけで陶酔があり、快感が得られるという人も存在する。

 BDSM(BDSMについては、N0.76「BDSM」参照)一般に言えることであるが、マゾヒズムにおいてもサディズムにおいても、心理的な補償や、カタルシスの効果が背景に多く存在する。
 発達課程におけるインプリンティングや学習、文化的・社会的な自己の存在主張(現存在の意味充足)などの実存的なプロセスもあり、人間における自由と束縛をめぐる心理複合の所産とも言える。
 マゾヒズムの場合は、とりわけ複雑な現存在のありようが背景にあると考えられる。

<派生語>
 通常マゾヒズム・マゾヒストともに「M」と略す。対義語はサディズム(S)。
 漫画の台詞やバラエティ番組などで、極端にマゾヒスト的な性格の人間(またはそのような振る舞いや考え)を指す言葉として「ドM」という俗語が用いられている。

 また「わたしMなの」などとタレントが気楽に話すような(小池栄子・夏川純・安田美沙子等が有名)「マゾヒズム」の用法があるが、性的嗜好のマゾヒズムとは意味が違う場合がある。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

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